フォーマルとカジュアルを散策する紳士淑女の皆様へ




付け心地の良い #Hexnut リングが仕上がりました。

#リング #指輪 #ring #六角 小さくて硬いものを加工するのはそう簡単ではありません。この指輪の素材は鉄より硬いSUS316L。JIS規格に則って製造されたナットから削り出した指輪です。


ステンレスにも実は多くの種類があって、SUS316Lはパネライやブライトリング、オメガなどの高級時計に使用される難削材です。不動態皮膜の高い自己回復力によって一般的なステンレスより錆に強い素材です。その不動態被膜によって金属アレルギーも生じにくいという特性も持っています。

錆びにくいといわれるステンレスは、薄い皮膜によって表面を守って錆びるのを防いでいます。そんな薄い皮膜ではすぐ取れてしまうようにも思うのですが、この皮膜は自己回復します。皮膜が傷ついても自己回復するこの指輪はアクセサリーというより、質感や佇まい、もちろんお値段もふくめ、ジュエリーの部類だと思います。


今回はナットであったことを示す量産時の刻印を敢えて残し、装飾具としての付け心地のために薄くテーパーを付けて仕上げています。指から見える部分は完全に「ナット」です。素材の由来を楽しんで頂けるよう、ナットの素地も活かしています。




製作は特殊ネジの製作を行う町工場の手によるものです。指あたりを良くするためにかなり薄くしているのですが、さすがというか、スゴイというか、ヤバいお仕事です。

このリングは確かに特殊ネジの類には違いありません。


普段やっている仕事と同じような作業の延長上に、違う販売先を作るのはそう簡単ではありません。しかし作ってみることまで遠回しにしてしまうと販路を開拓するどころではありません。特殊ネジの製造をしているからといって、誰でも指輪が作れるわけではありませんが、頭が柔らかく、技術をシンプルにとらえる職人さんにはたやすい事なのかもしれません。これまでの地盤を大切にBtoBで販売しながら、その技術を活かしてBtoCへの販路を開拓することは職人の多角化、ひとりアメーバ経営みたいなものです。近くの業種との結合がいろいろな分野で進む時流の中で、この先どうなっていくのかなと思っています。





実は大きさによって細部の異なる指輪でもあります。

よく見ると大きい方と小さい方のリングはヘッドの雰囲気や刻印に少し違いがあるのですが、これはベースとなるナットのサイズが違うため、ナット製造元の作りの違いなどが現れたものです。本物の素材感を残すため、ここはコントロールできない範囲です。



私たちに製作の機会を与えてくださったお客様に感謝しております。

フォーマルとカジュアルを散策する、紳士淑女の皆様に楽しんで頂きたいリング。

参考商品です。お気軽にお問合せ下さい。


ケース:海上輸送用クレートの解体材+革小物製造者の端切れバックスキン