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人のふり見て一緒に作る


倉庫で見かけた誰かが打った釘です。

この木は硬いので横浜の港の人も手を焼いている木です。切るとチップソーの刃も減りが早いですし、沈むくらい重いので釘を打つのも一苦労なのです。でもこれは良くない(笑)


「他人のふり見て我がふりなおせ」と自戒の念を込めて思います。でも実際は人の仕事を見て一緒に仕事したいと思う方が多いです。若いころ海外に出ないなんて冒険心がないみたいに言われたこともありましたが、私にとっては海外は少し身近で、それよりも身の回りで起きている些細で奥深い出来事の方が私的には興味をそそるものでした。

これは機械鍛冶屋さんの仕事です。肉厚のなんだこの金属はという感じです。何に使うものだったか聞いたのですが、ちょっと昔の事で忘れてしまいました(汗)。でも機械鍛冶屋さんは肉厚の金属を切ったり付けたりすることができるとわかります。相手にしているものがこういうものですので、そこから出てくる端材や残材はその道の職人でないと手を付けられないという個性を持っていそうです。

これは子供と遊んでいた時に見つけた遊具屋さんの仕事です。ロープをクロスさせて固定するこのディテールは、子供の柔らかい手が触れてもよい様に金属の部分が露出しないようになっています。おおよそこういったものは、ロープだけでなく丸い断面の棒でも使えるものです。どこで売っているのかわかりませんが、遊具屋さん界隈では常識のパーツなのかもしれません。DIYギアとしてホームセンターに打っていてもおかしくないと思います。

しかし新しい遊具のディテールは本当に配慮が行き届いています。すごくきれいな納まりをしていることが多く、はっとさせられます。

これは拠点を整備していた時の鳶です。

建物の外周に足場を建てたり、高架の道路や橋に足場を吊るしているのをよく見かけます。空の上からお財布を持って小走りするOLさんを見ると癒されると言っていたのは違う鳶さんだったかもしれませんが、毎回違う形状の建物に足場を這わせる技術者は、多少梁が入り組んだ内装であっても足場を組むことができます。これは大きな家具ですが、鳶による内装工事みたいなところがあります。


人のふりを見て一緒に仕事をしたいと思うときは本業ど真ん中ではないことが多いですが、技術を少しだけ転用して仮設工事から内装工事に幅を広げるようなことは、サバイバルしていくためにはきっと有効になるはずです。これまで通りに同じ仕事を続けるのはすごい事です。人が減って街がコンパクトになって仕事の量や種類は変化していきます。


人の仕事を見て、ほんの少し脱線したことをご提案することがあるかもしれませんが、お付き合いいただけますと幸いです。


倉庫で見かけた誰かが打った釘ですが、七本目の釘をきっちり打っておきました。

何事も引き際が肝心だと申しますが、挑む気持ちは大切にしたいと思います。

ウレタン塗装で仕上げています(笑)

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